title:オヤジからのキラーパス

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Feeded by morning star
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世の中には、実にさまざまなコレクターが存在するようである。我々の世代だと、切手や古銭、ペナント、絵葉書などを集めたことがある人も多いのではなかろうか。俺も一時期切手を集めていたこともあったが、所詮子供の小遣いで集めたものである。とてもコレクションと呼べるような代物ではなかった。だが、そんな俺にも近所の悪餓鬼相手に威張れる程度のコレクションならあった。それは、メンコであり、ビー玉であった。とりわけメンコには思い出深いものがある。

当時俺が住んでいた代田橋のあたりには伝説のメンコが存在していた。それは月光仮面の絵が描かれたもので、幾度もの勝負を重ねるうちに不敗のメンコとして近所の子供たちの中で神聖視されていたメンコだった。当時、我々のメンコのルールというのは、勝負をして、勝った方が負けた方のメンコを巻き上げるというものであった。手っ取り早くメンコの枚数を増やしたいときには、ひと勝負5枚ずつをかけて勝負をするというようなこともやっていた。メンコをある種の貨幣として流通させていたわけである。そして、紙幣がその額面によって価値が違うように、人気の絵柄のものや強いと言われているメンコには、1枚で5枚分、あるいは10枚分といった価値がつけられていた。そして、伝説のメンコには何と100枚分という価値がついていた。

俺は毎日のように近所の悪餓鬼相手にメンコの勝負を重ね、せっせとメンコを貯めていった。そして「賭け金」となるメンコが十分に集まったときに、伝説のメンコの持ち主に勝負を挑み、見事これを手にしたのであった。それからしばらくの間、俺は伝説のメンコ所有者としてこれ以上ない満足感に浸っていた。もちろん、所有するメンコが100枚を超える、挑戦有資格者は何人かいた。しかし、だからといってそれを賭け金に勝負を挑んでくる奴は意外に少なかった。やはり100枚は「大金」である。

ところがある日のこと。なんと隣町から挑戦者が現れたのである。伝説のメンコはわが町に棲息する悪餓鬼の間で行き来していたメンコである。それが、負けるとなると、隣町へ流出してしまうことになるのだ。勝負の場には、双方の町の悪餓鬼たちがそれぞれの応援団として集まってきた。大勢のギャラリーが見守る中、勝負が始まる。相手のメンコもかなり強い。なかなか返らない。俺は月光仮面のメンコを何度もアスファルトに打ち付けた。そして、長い勝負の末についに勝利を収めることができたのであった。

普段はお互いにメンコの取り合いをしているわが町の悪餓鬼どもも、素直に俺の勝利を祝ってくれた。いや、単に伝説のメンコの流出を阻止できたことを喜んでいただけかもしれない。俺が勝負で得た100枚のメンコは、その場にいたみんなで分けた。何故か分からないが、そんな気分だった。

それからしばらくして、親父の福岡への転勤が決まった。それまでに集めたメンコやビー玉ともお別れしなければいけなかった。というのも、俺は母親に賭けメンコ&ビー玉を禁止されていたからである。俺は巻き上げたそれらのものを家に持ち帰っていなかった。つまり、そんな大量のメンコやビー玉は持っていないことになっていたのである。俺は毎日の戦利品を藤島君という友人に預ってもらっていた。大量のメンコ&ビー玉を引越しの荷物に紛れ込ますことはできない。俺はそのすべてを藤島君に譲ることにした。あんなに必死になって集めたのに、何故かそのときは惜しいとは思わなかった。全部やるといったら、とにかく全部という気分だった。今にしてみれば、せめてあの月光仮面のメンコだけでも取って置けばよかったと思わないでもない。



Feeded by morning star
【2006/11/22 14:13 】 Old Days | コメント(10) | トラックバック(0) |

めんこ懐かしいですね。
ルールは違いましたが私も男の子に混じって遊びました。

>俺は巻き上げたそれらのものを家に持ち帰っていなかった。

弟が友人からピストルのおもちゃを預かった事を思い出しました。
あろう事か母に見つかりその友人に返しに行ったんです。
きっと怒られたでしょうね。
藤島君のように黙って預かってあげればよかっです。

Returned by ともちゃん #-|URL|
【2006/11/22 16:48】[ 編集 ]

ともちゃんへ

メンコも、ビー玉も、日本酒の王冠も、
あ、それから牛乳のフタも
みんな勝負をして負けたほうが取られるというルールでした。
そのことにそれほど罪悪感は感じていませんでした。
それらのものは仲間の間を行ったりきたりしていたから、
取った、取られたという感覚が希薄だったんでしょうね…。


Returned by morning star #VizADBpE|URL|
【2006/11/22 17:17】[ 編集 ]

ある種の「地域通貨」の話ですね。
隣町までは通用したけど、福岡では無理だったか。
当たり前か。
藤島君はそれを元手に商売でも始めたかな。
それももちろん、町内だけで。

僕の高校では、10円玉~100円玉を机の端に置き、
相手の通貨を机から落とすおはじきで
勝ち負けを競ってましたよ。結果はそのまんまです。
ミもフタもありませんね(笑)


Returned by ピッチャー江草 #-|URL|
【2006/11/22 19:35】[ 編集 ]

その月光仮面どうなったでしょうね。
いろいろの人の持ち物になって、なんだか旅をしているみたいです。
藤島君のその後が気になります。
ちょっとした浪漫をかきたてますね~。

Returned by マスター(リハビリ中) #-|URL|
【2006/11/22 23:40】[ 編集 ]

なんだか、なんだか、セピア色の風景が見えてきましたよ。
昭和の良き時代のガキ供の一生懸命さに、思わず笑みがこぼれます。
兄がメンコやビーダン(ビー玉のこと)を集めてました。
それに加えて、うちの近所では酒瓶のフタ集めが流行ってました。
「月桂冠」や「天王山(地元のお酒だったような・・・)」というのはよく出回っていましたが、金色に輝く「白鹿」は憧れのブツでした。
酒屋さんの裏の空き瓶置き場へ行ってもなかなか見つけることのできない、逸品でしたねぇ。
ん~~~懐かしい!!

Returned by さっち #2Q1Nccu2|URL|
【2006/11/23 07:41】[ 編集 ]

いや~懐かしいです。
メンコは小学生のころやっていました。
大きさは2cm×5cmくらいの小さなものでひっくり返したらもらえてたくさん集めたことを思い出します。その時にどこかにしまって置けば良かったと後悔しています。
その頃の遊びといったら、メンコ、駒、野球、鬼ごっこなどでした。今の子では見かけませんね。今でも駒は手に乗せたりひもで綱渡りとかできます。息子に見せてあげたら尊敬のまなざしでみて練習していました。古き良き時代のものはいつになっても残しておきたいですね。

Returned by ラビット #-|URL|
【2006/11/23 07:57】[ 編集 ]

ピッチャー江草さんへ

福岡では喧嘩ゴマの鉄の芯を集めましたね。
喧嘩ゴマで相手のコマを割ると
相手からその芯がもらえるというやつです。
ただし、コマが割れるのはレアケースでしたから
こちらは思うようには集まりませんでしたね(笑)。

硬貨落とし、一時期やった記憶があります。
高校生ぐらいになると即物的ですよね(笑)。

Returned by morning star #VizADBpE|URL|
【2006/11/24 10:38】[ 編集 ]

マスターさんへ

月光仮面のメンコどうなったか気になります。
藤島君は比較的おとなしい子だったので、
大勝負を受けることもなく
ずっと持っていてくれていたんじゃないかという気がしています…。

Returned by morning star #VizADBpE|URL|
【2006/11/24 10:41】[ 編集 ]

さっちさんへ

日本酒の王冠も集めましたよ。
学校の帰りに酒屋の裏手の瓶置き場を荒らすところなど、
そっくりそのままです(笑)。
まだ、誰にも荒らされていない
酒のケースを見つけると小躍りしたものです。

Returned by morning star #VizADBpE|URL|
【2006/11/24 10:44】[ 編集 ]

ラビットさんへ

コマもよくやりましたね。
いちばんやったのは福岡にいた頃です。
福岡では木のコマ本体と鉄の芯が別売りになっていて
自分で本体に芯を打っていました。
この芯の打ち方の良し悪しによって、
よく回るコマとそうでもないものとの差が出ていました。
手に乗せるのはできましたが、
綱渡りには向かないタイプのコマでしたね。
遊びがうまいということで
子供の尊敬を集められるってうれしいですよね。
多分、物知りのお父さんより数倍は尊敬されそうです(笑)。


Returned by morning star #VizADBpE|URL|
【2006/11/24 10:49】[ 編集 ]












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