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title:オヤジからのキラーパス

先の参院選で自民党が歴史的大敗を喫した。橋本政権下で行われた98年参院選の44議席を大きく下回り、89年宇野政権時の36議席をわずかに1上回るだけという惨敗である。過去2回の大敗後、橋本、宇野両氏は、選挙の結果責任を取って退陣した。いや、民意を突きつけられて、辞めざるを得なかったといったほうが正しいか。しかし、安倍首相は自らが「今回は、安倍を選ぶか、小沢を選ぶかが問われる選挙だ」と位置づけた選挙で、「安倍を選ばない」という民意を突きつけられたにもかかわらず、続投するという。

一部に、今回の自民党大敗の責任は安倍首相にないという声もある。年金問題、閣僚の失言、不透明な事務所費問題、それらが彼の足を引っ張ったというわけである。果たしてそうだろうか?確かに自民党に不利に働くさまざまな不祥事が続出した。そして、その度に内閣支持率は下がっていった。しかし、支持率を下げた本当の原因は、不祥事そのものではなく、むしろ安倍首相の対応の仕方にあったのではないか。彼が諸問題に対して、国民の立場に立って真摯に対応していれば、ここまでの大敗はなかったと思う。やはり歴史的大敗の原因は、安倍首相自身にあると言わざるを得ない。

国民は安倍氏に強力なリーダーシップを発揮してもらいたいなどとは、さらさら思ってはいない。ないものを強いるほど国民も苛酷ではない。それでも人々が一国の首相として安倍氏に期待を寄せていたのは、ひとえにその「人柄」を評価してのことであったと思う。人々は彼の中に、これまでの「政治屋」にはない、誠実さ、律儀さを求めていたのではないか。しかし、先の諸問題が続出した際の彼の対応は、実に不誠実で無責任で不適切なものであった。きちんとした説明責任も果たさず、詭弁と開き直りに終始した。それこそ、これまで嫌というほど歯痒い思いをさせられてきた、旧来の「政治屋」の手法そのものではないか。国民は、彼もまた、国民感情を理解していない、理解していないという自覚もない「政治屋」と何ら変わりがないことをまざまざと見せ付けられたのである。「人柄」だけが取り柄であった人間が、「人柄」で馬脚を現してはおしまいである。

「戦後レジームからの脱却」を掲げながら、その実、「戦前復古」としか思えないような政治姿勢を貫く安倍首相であるが、自民党を55年体制以降初めて、参院における第二党に衰退させた点では、確かに戦後の枠組みを変えたのかもしれない(笑)。小泉前首相の「自民党をぶっ壊す」という宣言は、橋本派の自民党支配体制をぶっ壊しただけで、ちゃっかり自らが所属する森派(現町村派)支配へのすりかえで終わった。しかし、今回、国民が選挙結果に込めた政権への戒めを無視して、安倍首相がこのまま権力の座にしがみつくのであれば、それこそ本当に自民党をぶっ壊しかねない。


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Feeded by morning star
【2007/07/31 13:50 】 Politics | コメント(12) | トラックバック(0) |