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title:オヤジからのキラーパス

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Feeded by morning star
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午後の会議開始まで少し時間があったので、昼過ぎに小さな外出を楽しんだ。近道するために、公園を通り抜けようとするとベンチに一人の男性の姿があった。それはうちの会社で時々見かけるOA機器だか何かのセールスマンだった。

歳の頃は50代後半といったところか。時々、総務のご機嫌伺いに顔を見せる彼は、過剰ともいえる営業用笑顔とやもすると媚を感じさせるような馬鹿丁寧な口調が印象的だった。それらの物腰は、長いセールスマン生活の間にすっかり彼の身に馴染んでしまったものなのであろう。

だが、今日見かけた彼は、俺が抱いていた印象とはまったく違う雰囲気を身に纏っていた。そこにいたのは、営業用の笑みと口調を削いだ一人の生身の男だった。ポツンとベンチに腰掛けた彼の姿にはどこか哀愁すら漂っていた。精神的に無防備でいるときにふとこぼれ出る、人間という存在そのものの物悲しさを感じさせた。

彼が手にしていたのは競馬予想紙だった。明後日の有馬記念の予想でもしていたのだろうか。「当たるといいですね…」。俺は心の中で呟きながら、ベンチの前を通り過ぎた。

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Feeded by morning star
【2006/12/22 16:57 】 Diary | コメント(4) | トラックバック(0) |

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