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title:オヤジからのキラーパス

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自分で髪を切るようになったため、もうかれこれ10年以上散髪屋に行ったことがない。おかげで今では、自分で髪を切るのを面倒くさいとも思わなくなった。気になったときにいつでもさっさと済ませられるところなど、むしろ手軽だとさえ思える。これが散髪屋に行くとなると、大切な休日の午前中が丸々つぶれるということにもなりかねない。そんな俺でも、時々散髪屋を懐かしく思うことがある。行ってみたいなぁと思うときがある。もちろん、もっとかっこよく髪を切ってもらいたいというわけではない。散髪屋に行ってみたい理由は、髪を切ってもらうこと以外にある。

たとえば、マッサージ。俺が行っていた散髪屋の親爺は、むしろこっちのほうが本職じゃないかと思えるくらいにマッサージがうまかった。とにかく、すこぶる気持ちがいい。しっかりとした重量感のある心地良い刺激に、思わず陶然となる。「最近、けっこう疲れがたまっているんですよね」などと言うと、「そうですか」と言っていつもより長めに、丹念に、首や肩、背中をマッサージしてくれた。それだけですごく得した気分になったものだ。マッサージを入念にやってもらって値段が変わるわけでもない。いや、散髪代をはずむから、しばらくやっていてもらいたいくらいだった。

散髪屋のもうひとつの楽しみは、耳掻きにある。何しろ散髪屋の親爺は、毎日何人もの耳掃除をしてきた、その道のスペシャリストだ。痛くもなく、くすぐったくもなく、そして決して取り残しのないように隅々まで掃除してくれる。うまい。耳掻きによる巧妙な耳への愛撫は官能的ですらある。お姉ちゃんに膝枕をしてもらいながらの耳掻きも行為としては捨てがたいが、やはりその快感と効果は散髪屋に軍配が上がる。

散髪屋の愉悦として忘れてならないのが、髭剃りである。まずは、たっぷりのシャボンを塗られるときのあのブラシの感触がいい。それからあの剃刀の感触。シャリシャリという髯をあたる音ともに、剃刀が肌の上を滑っていく。喉もとや瞼の上、耳たぶ、耳の入口付近までをも剃刀を持った親爺に委ねているというのに、不思議な安心感と心地よさに、うとうとと眠りに誘われることもしばしば。加えて、剃刀が髭や産毛だけでなく、肌の表面の角質をやさしく薄く剥いでいくような爽快感。これは、まさにピーリングだ。髭剃りが終わり、クリームを塗られ、蒸しタオルを当てられる。時間をおいてタオルを取られると、肌が若返っているような気すらした。

最近の安い散髪屋では、髭剃りなどいくつかのサービスを省くことで低価格を実現しているという。しかし、それでは散髪屋に行く意味はないといっても過言ではない。散髪屋は、やはり人のよさそうな親爺がいて、その奥さんが掃除やシャンプーを手伝っているような、昔ながらの床屋という呼び方が似合うような店に限る。そうした店で、ぜひフルコースでお願いしたい。床屋はオヤジにとってのエステだな。


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【2006/10/17 16:18 】 Diary | コメント(8) | トラックバック(0) |

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