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title:オヤジからのキラーパス

注目の亀田三兄弟の長男・興毅とランダエタのWBA世界ライトフライ級王座決定戦が昨夜行われた。TV観戦しようと思ったのだが、あえなく家族に却下され、チャンネル権を強奪されてしまった。ま、わが家での亀田人気なんてその程度である。というか、そのようなものは存在しないと言ったほうが正しいか。結局、家族のお目当ての『NARUTO』の放映が終わったあともチャンネル奪回は叶わず、どうにか最終ラウンドのみ観戦することができた。

試合は12ラウンドまで戦って、2-1の僅差判定で亀田の勝利という結果に終わった。この判定結果については、「不可解である」とさまざまな方面で議論を呼んでいるようだ。俺は試合そのものを見ていないし、ボクシングの採点についても詳しくないので、判定結果の妥当性についてはよく分からない。ただ、見ることができた12ラウンドだけに限って言えば、ややランダエタに分があったように思えた。事実、主審と副審1人は、9-10でランダエタにポイントを挙げていた。唯一、韓国人の副審だけが10-9で亀田の取ったラウンドとしていた。これが他の2人と同様に9-10という採点であれば、韓国人副審の判定は114-114のドローだったはず。最終回に帳尻あわせをしたと思えなくもない。この辺のことは、ボクシングに詳しい「魂のCM監督」さんに一度聞いてみたいところだ。

しかし、ボクシングにはこのようなホームタウンデシジョンは珍しいとこではない。敵地に乗り込んでのタイトル戦は、とにかく「倒さなければ勝てない」というのがある意味常識のようだ。そういった観点から見れば、辛くも判定に持ち込んだ亀田の勝ちというのも順当な(正当とは言えないが、よくある)結果とも言える。もちろん一部には、日ごろから判定の不透明さに不満を覚えているピュアなスポーツファン層からの声もあるのだろうが、やはり傍若無人な言動が論議をかもしている亀田の試合だったからこそ、ここまで多くの人を巻き込んでの論争になっているのだと思う。

俺の場合は、判定結果の妥当性よりも気になったことがあった。それは亀田が「負けたら終わり」という言葉を繰り返していたこと。その気概やよし。しかし、果たして負けたら本当に終わりなのか。もちろん無敗で世界チャンピオンまで辿り着いたボクサーはたくさんいる。しかし、それはあくまで少数派。負け試合を経験し、それを糧とすることでさらに強くなったボクサーの例は枚挙に暇がない。決して負けたからといってすべてが終わりになるわけではない。

これまで、亀田には世界チャンピオンでもないのにもかかわらず、パチンコの京楽産業やサントリーなどのスポンサードをはじめ、明治製菓やローソンの広告や販促キャンペーンなど、企業から莫大な金がつぎ込まれてきた。とりわけTBSの金のかけ方、偶像創造のやり方は尋常ではなかった。TBSは、亀田と同じ協栄ジムに所属していた鬼塚のときもタレントの片岡鶴太郎をセコンドに担ぎ出すなど、同様のキャンペーンを展開したが、今回はそれをはるかに上回る狂騒ぶりを繰り広げてきた。先走りする盛り上がりに、亀田が「負けたら終わり」という強迫観念を背負うこととなったとしても不思議ではない。しかも、TBSのキャンペーンの筋書きは、彼一人にとどまらず、今後の弟の大毅、和毅のベルト獲得まで織り込まれている。愛する弟たちのために、そして自らにつぎ込まれている金のために、ボクサーとしてではなく、祭り上げられた偶像として、負けてはいけないという立場に追い込まれていったのかもしれない。強い、弱いに関係なく、偶像が偶像であり続けるためには負けることは許されない。

噂によると、TBSは大晦日恒例のレコード大賞を30日に移してまで、大晦日に亀田の初防衛戦を放送する算段であると聞く。とにかく亀田三兄弟を食えるところまで食い尽くしてやるという卑しい魂胆が見え見えだ。今後亀田には、偶像としてではなく、真に強いボクサーとして、その存在価値を高めていって欲しいと思う。そのためにも、TBSには、少し大人しく黙っていろ!!と言いたい。
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Feeded by morning star
【2006/08/03 13:11 】 Sports | コメント(12) | トラックバック(0) |